
メディ在宅クリニック 院長 髙橋 保正です。
10月はハロウィーン。
往診医には恐怖の季節です。
運転をしていると、街中で頭にナイフが刺さった方や、怖いお化けがいっぱい歩いています。
彼らを刺激しないように慎重に運転するので、患者さまのご自宅にたどりつくまでに、たくさん時間がかかってしまいます。
ほんとに恐怖です。
でも参加されている皆さまはとっても楽しそうな表情をされており、みんなで一緒に楽しむことって大事だなって感じます。
患者さまのお宅でもハロウィーンの飾り付けがされていたり、小さなお子さまが可愛い衣装で登場したり、とっても楽しい季節でもあります。
もちろん「もう子供じゃないんだから」と大人な対応の中学生の女の子もいます。
先日、患者さまの胸水をご自宅で抜いているときに、中学生の女の子がリビングにやってきて勉強を始めました。
ハロウィーンの飾り付けの中、至って真面目に勉強を始めました。とっても綺麗な字で英語をサラサラと書いています。
そばにいたご家族さまからそっと、「弱視で可哀想なんですよ。今は何とかコンタクトで見えてますが」とのささやき。
女の子が「なんか私のこと言った〜?」と笑顔。
でも次の瞬間「目はもう治らないんだって」と涙がこぼれてきました。
私は自分のことを女の子に話しました。
自分は弱視で生まれたこと。
毎日眼鏡をかけて、アイパッチをつけて、いっぱい本を読んで、網膜と脳を刺激したこと。
頑張って治療を続けてきたから、今は外科医として手術も出来るようになったこと。
諦めずに治療を続けていけば必ず明るい未来が待っていることをお伝えしました。
お家を出るときに、「これからも応援してるからね!」と女の子と握手。
綺麗な瞳が印象的でした。
たくさんのストーリーがそれぞれのお家にあります。
トリックオアトリート。
そう言いながら、みんなのお家に幸せを運ぶことができたらとっても幸せです。
ご相談ありがとうございます。
がんの治療に終わりはありません。
特に体調が思わしくなかったり、痛みが十分に緩和されていない患者さまを退院に導くときには、それ相応のご自宅での体調管理が必要になります。
まだまだ点滴が必要な方もいれば、医療用麻薬の点滴を使用しながらの退院の患者さまもいらっしゃいます。
それでも患者さまが退院となる場合には、病院での治療をしっかりとご自宅で引き継がなければなりません。
今、病院は常に満床。そんな現状では次から次へと患者さまが退院しなければ、新たに病気が発見された患者さまを病院の先生方は救うことができません。
病院には病院の使命、在宅医療には在宅医療の使命があります。
ご自宅で様々なことに対応できれば、患者さまは安心して退院することができます。
私たちは、病院で行っている医療をご自宅でそのまま再現することが可能です。
24時間の点滴管理や、医療用麻薬の注射薬の管理、胸やお腹にドレーンチューブが入っている患者さまの対応、胸水や腹水のご自宅での穿刺吸引、貧血で輸血を行っている患者さまのご自宅での輸血など。
救急病院で行っている治療は、ほぼすべてご自宅で対応が可能です。
もちろん、CT検査を行うことはできませんが、あらかじめ連携病院にCTの予約をとって撮影に行っていただくことが可能です。
レントゲン検査もご自宅へ出張撮影の依頼もできますし、超音波検査や心電図検査はご自宅でも可能です。
このように様々な治療や検査をご自宅で継続できますので、急遽退院が必要となった患者さまがいらっしゃる場合にはご相談くださいませ。
入院中の患者さまに迅速に当院スタッフがご挨拶に伺い、全身状態の確認、必要な点滴の手配、介護ベッドやヘルパーさんの手配などを迅速に行います。
主治医の先生の突然の退院の決定。
困ったときには、まずはご相談くださいね。
きっとあなたもほっとされることでしょう。
私たちにすべてお任せくださいませ。
身近な法律豆知識
会社の経費で飲食すると書類送検!?
自分のお金でもないのに、会社の経費が手元にあったからといって、同僚や後輩を誘って飲食をした…そんな経験のある人もいるのではないでしょうか?
次のような事件がありました。
山梨県警は、捜査諸雑費を私的に流用したとして、男性警部補を業務上横領容疑で甲府地検に書類送検し、停職6ヵ月の懲戒処分にしました。
男性警部補が約5年の間に合計4回、捜査諸雑費として支給された現金を、同僚や部下との飲食代に流用して横領した疑いがあったためとのことです。
男性警部補は容疑を認め、横領した全額を返済し、依願退職しました。
このケースでは、警察官が経費を業務以外の飲食代に使ってしまったというものですが、民間企業の会社員でも同じようなことをしてしまえば当然、業務上横領罪に問われる可能性があります。
いったい、どのような法律が関わってくるのでしょうか?
詳しくはこちら(出典:マイ法務)