メディ在宅クリニック 院長 髙橋 保正です。
首都圏では寒くて寒くて雪が降りそうで降らない。そんな日々が続き、ついに雪本番の2月。
大雪が降りしきる中、受験生たちが会場へ向かいます。
それぞれに夢と希望と緊張感を胸に抱き、雪の中をずんずんと歩いていきます。
彼らを見ていると、とってもたくましくて涙が溢れそうです。
私の中学受験の日も寒くて凍えそうな中、手がかじかんで指の筋肉が痙攣していました。
「このままでは、スピーディーに文字が書けなくなってしまう」
ホッカイロをそっとポケットに忍ばせて、手をしっかりと暖めながら入学試験に挑んだのを覚えています。あの時にいっぱい頑張った結果が今につながっている。
いつもそう思っています。
受験反対論はどの時代にも叫ばれていることです。みんなが争わない社会。
みんなが手を繋いで横並び。
ほどほどに頑張れば良い社会。それではダメです。
受験は最終的には人との闘いではなく自分との闘い。
途中で諦めることなく、どこまで走り続けることができるか。
自分の能力の限界を決めつけずに、どんなことも貪欲に吸収して知識を増やす。
計算力をどんどん高めていく。
それが自分との闘い。
大人になってもそれは変わりません。医療者、介護者を採点するのは患者さま。
この先生に自分の命を預けられるのか。この方に自分の介護を任せられるのか。
判断するのは患者さま、ご家族さまです。
目の前の患者さまにどれだけ本気で向き合えるのか。
そのために自分自身の能力をどこまで高めることができるのか。
どれぐらい患者さまに必要としていただけるのか。
どれほど患者さまに信頼していただけるのか。
自分にはこれが足りないと思えば勉強して知識を増やして自ら新たな経験を積むために努力をする。
講演会や勉強会、学会に積極的に参加する。
患者さまに役に立つことができる資格を自ら率先して取得していく。
怠けることは簡単です。自分に甘く、人に厳しく。それではいけません。
自分に厳しく、そして人には寛大であること。それが理想的。
受験生を見習って、私たちもどんなにつらい雪の日もまっすぐに前を見つめて努力を続けていきたいですね。
今日も患者さまがあなたを心待ちにしていますからね。
病院医師・看護師・連携室職員のみなさまからよくある質問にお答えします。
退院後、何かあればすぐに病院に戻って来て良いかどうか、患者さま、ご家族さまがご不安に思っています。
でも実際には、緊急時すぐに入院ベッドを用意することが出来ない可能性が高いです。
どのようにお答えすれば良いでしょうか。
病院のスタッフの皆さま、患者さま、ご家族さまからとても多くいただくご相談です。
「お家で何かあったらどうしよう」
「介護なんて初めてだし、自分にも自分の生活があるから、24時間体制の介護なんて無理だ」
ご家族さまにも様々な想いがございます。
在宅医療とは、医療と介護の協力があって成立するものです。
私たちは決して、ご家族さまが全力で頑張ればいいなんて思っていません。
私たちはどちらかというと、「ご家族さまは何もしなくていい」という考え方です。
患者さまのそばで、笑顔で楽しい時間を過ごしていただくのが私たちの願いです。
決して歯をくいしばって介護を頑張る必要なんてありません。
ただし、そのためには条件がございます。
24時間体制の医療と24時間体制の介護。それが大事です。
特に、がんの患者さまの在宅緩和ケアにおいては、体の痛みや不安、栄養のことなど、体の中の問題に対しては、医療保険にて対応を行い、ベッドやマットレス、ヘルパーさんの手配などは、介護保険の担当者さまが対応を行います。
介護保険を上手に使って、24時間の介護サービスを取り入れることで患者さま、ご家族さまのご負担は大きく軽減されます。
その結果、慌てて入院しなくてはならない状況を回避することが可能です。
もし万が一、緊急入院が必要な病状の場合には、まず最初に私たち訪問診療のクリニックがご自宅へ伺い、入院が必要な状態かどうかを判断いたします。
その上で、病院への受診や入院が必要と判断した場合には、直接それぞれの病院さまへご連絡を入れさせていただき、病状のご説明および入院可能かどうかのご相談をさせていただきます。
もし入院ベッドの用意が難しければ、連携してくださっている入院緩和ケア病棟の先生方にご連絡して、早期の入院が可能かどうかのご相談を迅速にさせていただきます。
従いまして、患者さま、ご家族さまへは、退院の際に、「いつでも入院のお引き受けをさせていただきたいのですが、実際にはお困りの時にすぐに入院ベッドを準備することは困難が予想されます。
まずは往診の先生にご相談いただき、入院できる病院を見つけていただくことは可能ですのでご安心ください。」とお伝えくだされば大丈夫です。
退院後のご自宅での生活および緊急時の対応は、すべて在宅クリニックにお任せください。責任を持って私たちが対応をさせていただきます。
何よりも当院の担当患者さまの90%以上の皆さまがご自宅でずっと過ごすことができています。
上手に医療と介護で24時間体制のお手伝いが出来れば、入院する必要はありません。
自信を持って患者さまを退院に導いて差し上げてくださいね。
当院で責任を持って大切な患者さまを担当させていただきます。
メディちゃんの4コマまんが
知らないと大変!身近な法律豆知識
「ご用心!チョコレートをあげただけで法律違反!?
今回は、公職選挙法について解説します。
少し前になりますが、このような事件がありました。
2016年2月13日、副議長が後援会幹事らの自宅を訪問し、近況報告の手紙に、約500円のチョコレートを添えて配りました。
この行為が、「公職選挙法」が禁じる寄付行為に当たる恐れがあるとして、警察が事実関係の調査を開始したとのことでした。
一般的な感覚では数百円のチョコレートをあげることが法律違反になるとは驚くことかもしれません。
しかし公職選挙法では、選挙の有無に関わらず、公職の候補者等が選挙区内の人に対して、どのような名義であっても一切の寄附を禁止しています。
では、他にどのような行為が寄付とされ、違反となるのでしょうか。
詳しくはこちら(出典:マイ法務)
メディちゃんの「やわらか頭体操」
(問題)
(問題)
患者さまは延命治療を希望されていません。ご自宅でどのような対応が可能でしょうか? 在宅緩和ケアはお願いできますか?
最期まで自宅でというところまで、 イメージができておりません。 在宅緩和ケアはどのタイミングでご相談すればよろしいでしょうか?