野菜は通年を通してほとんどの種類が流通していますが、
旬のものが最も味も良く、栄養成分が詰まっています。
例えば、ほうれん草に含まれるビタミンCは、夏に収穫した物は100gにつき20mgですが、旬の冬に収穫したものは60mgと3倍も含まれています。ですので、出来れば旬の野菜を食べるようにしましょう。また、冷凍野菜は旬の野菜を加工しているので便利です。
野菜のなかでも緑黄色野菜がおすすめです。
緑黄色野菜の細かい定義は難しいのですが、簡単な見分けかたがあります。外側の皮の色が濃く、切った断面の色も濃いものが緑黄色野菜です。例えば、かぼちゃは外側の皮の色が濃い緑色で断面も濃いオレンジ色なので緑黄色野菜です。一方、なすは外側の皮の色が濃い紫色ですが断面は白いので、緑黄色野菜ではなく、そのほかの野菜となります。
そのほかの野菜も、各種ポリフェノール類をはじめ健康に役立つ成分を多く含んでいるものもあります。野菜類に含まれる多様なポリフェノール類は、発がんを押さえる作用や細胞のがん化を防ぐ働きをもつものなどもあり、今後の研究でますますがんに対抗する働きが明らかにされると期待されています。ですので、緑黄色野菜にこだわらず、
料理のなかに使われている野菜を食べる事が出来る、あるいは好きな野菜を食べることが出来れば良い、とするのが大切です。
季節の野菜を組み合わせた生野菜、あるいは温野菜サラダは、食欲が低下している時にも食べやすいメニューです。ビタミン、ミネラル類の補給に適しています。ただし、
白血球が減少しているときには生野菜は控えましょう。
ビタミン、ミネラル類は、市販の野菜ジュースなどで補うこともできますが、ジュースに加工してあるので、野菜を丸ごと食べた場合と全く同じ健康効果が得られるわけではないことは覚えておきましょう。
また、野菜類は加熱するとかさが減るので、煮る、ゆでる、さっと炒めるなどをすると、少し食べただけでも、それなりの分量を摂ることができます。
特定の野菜を集中的に食べる、あるいはジュース類にすることで、がん対して治療効果があったとする体験記や食事療法が、書籍などで多く出回っています。しかし、Aさんにとって良い影響が出た場合であっても、Bさんにとって良い影響が出るとは限りません。逆に体力、体調を崩してしまう場合もあるので過信は禁物です。