口内炎がひどくなったなどの理由で、充分に口が開かない、噛みにくいときがあります。こういうときは、まず、
口が開く大きさに、食材を小さく切ることが大きなポイントです。
また、かみ砕いたり、飲み込んだりすることが難しいので、柔らかくて、水分が多く、なおかつ、とろみがあるメニューがおすすめです。
味噌汁やスープ類は、液体と具が口の中でバラバラになって、具が口の中を刺激してしまいやすいので、とろみをつけておくのがコツです。
片栗粉でとろみをつけるのが一般的ですが、ベビー用品には、常温でもとろみをつけられる片栗粉があります。汁気の少ない煮物などが冷めた状態でもとろみをつけられるので、常備しておくと便利です。また、オムレツやフレンチトースト、麩など、ふわふわした食感のものも食べやすいものです。
熱いもの、辛いもの、酸味が強いものなどは、口の中を刺激するので避けておきます。
味付けが痛みを呼ぶことがあるので、塩味やしょうゆ味も薄味にしておきましょう。
果物は、小さく切っても特有の甘みや酸味が刺激になることがあるので、控えておきます。
生野菜は固いため、切り口が角になって痛みを感じるので、野菜類は小さく切って柔らかく煮込みましょう。
里芋やオクラのようにぬめりのあるものは、口の中のすべりがよいので食べやすくなります。
温度や味付けに敏感になっていているので、食事は人肌程度に冷ましたものにし、お茶や汁物と一緒に食べるようにすると楽になります。
痛みが強い場合は、料理をミキサーでピューレ状にして、とろみがついた状態にするか、ゼリー状にして、口に食事が入ったときに痛みを感じにくくしましょう。
ゼリー状にするには、常温でかき混ぜるだけでゼリー状になる寒天が介護用品コーナーで売られているので利用すると便利です。ただし、ピューレ状やゼリー状にした場合は、しっかりと飲み下さないとむせることがあるので、「ごっくん」としてから、次の箸を進めるようにしましょう。
口のなかの乾燥を防ぐためには、こまめな水分補給が大切です。
一度にごくごく飲むのでなく、ちびちびと回数を多くします。うがいもおすすめです。